Carlo Goldoniというのは1707年ベニス生まれのイタリア人で、中級階級の裕福な家庭で育ちました。パドバ大学で法学を勉強し一度弁護士になったにもかかわらず、舞台芸術が好きだという情熱を抑えきれず、劇関係の仕事を熱心になりだし、脚本を書いたり、劇場を管理したりしていたそうです。そうしているうちに回りから評価されだし、最終的に18世紀を代表するイタリアの有名な劇作家になったそうです。この人フランス語でも脚本を書いていたそうで、Carlo Gozziというライバルから酷評された後、腹を立ててパリに移住してしまったそうです。その後フランスでも人気者となり、ルイ16世にも相当可愛がられ、大きな屋敷までもらっていたそうです。(その後フランス革命で取り上げられたそうですが)。ベニスで生まれた彼ですが、最後はパリで亡くなられたそうです。85歳まで生きたんですから、結構長生きですよね。
まぁ、そのCarlo Goldoniがかつて管理していただろうと思われる劇場が家から歩いて10分くらいのところにあり、今でも毎週劇やバレエなどの舞台芸術が堪能できる様になっています。
クリスマスにはもってこいのバレエの名作、「白鳥の湖」。イタリア語では
Lago dei cigni といいます。読み方は ラゴデイチーニ。
日程は12月19日、8時半からという一日限りのチケットでした。
たまたま友達に教えてもらって白鳥の湖が開催されると知っていた私は、そそくさとチケットを買いに行きました。前から二番目の席で60ユーロでした。ちょっと左よりでしたけど、ダンサーの息遣いやダンサーとまるで目が合いそうな距離感はちょっとどきどきでした。
雰囲気だけを味わいたい方は上の階から見れる席でもいいと思います。それなら、30ユーロくらいで買えたような・・・。
「白鳥の湖」といえばナタリーポートマンの Black Swanを飛行機の中で見たのを思い出しました。ちょっとホラーがかった映画で、ダンサーの緊張感やプレッシャーががんがん感じられる映画でした。
きっと「白鳥の湖」の主役を踊るバレリーナはナタリーポートマンみたいにすごい試練を乗り越えて舞台に立ってるんだ!と思ってどんな表情をするか楽しみにしていたのですが、
劇が始まってやっとメインのオデット(白鳥)が出てきたら、もう開いた口がふさがらないくらい、きれいで色白でなんて女らしいんだろうと思わせる繊細な体つきをしていたバレリーナでした。
ダンサーとしての苦しみがにじみ出ている表情は全く見えず、本当に白鳥に見えました。
彼女は調べてみるとNatalia Matsakというバレリーナでした。彼女のバレエをもう一回みたい!と思わせてくれるほど、彼女のバレエは魔法がかっていました。(けっこう日本でも日興証券のCMに出たりして有名みたいですね)
「あぁ、また見たい。」
ってこんなに思うダンサーはあまりいないものです。
チャイコフスキーのあの有名なちゃーらららららーっていう音楽とハープの音色が重なって、ヨーロッパとの情景に非常に合う舞台演出が、旅先で見る情景に似ていて、自分の旅の記憶がフラッシュバックされたりしていました。
とにもかくにも、2時間自分の5感をフルで刺激され、演技が終わってもしばらく感動で立てないくらい、すごかった・・・。
楽しみです。
0 件のコメント:
コメントを投稿